やる事があったと思うんだけど、母が表で何やら仕事をしているうちに、「目が回る」と言って、寝込み、予定は白紙に。しかし、彼女は本当によく働く。ネコがいっぱいいるから、あの子たちのご飯とかは、あるけど、人手はあるから命令すればみんな動くし、ネコたちは普段もらってるんだから、一回飯抜きでも、死にはせんと思うんだけどね。

 「よそ様が笑う・・」というのが口癖で、私からすると、信じれん程まじめ。よって、胃にポリープをかかえている。メニエルっぽいし。
  つまり原因は、ほとんど「ストレス」ではないかと思う。しかし、70歳をいくつか超えた人に今更、何かを「変えろ」なんて不可能だわね。

 CMで、「どうして女親って、こうも口ウルサイんだろう」と思っていたのに「口ウルサイ自分に気づく」みたいなのがあったけど、あんな感じかもしれない。

 けっこう度胸はある。下手するとお父つぁんより親分かもしれん。
 この年になるとDNAの成果というか、後天的成果というか、確実にこの人たちな何かを受け継いでいる自分に気づく。
 まず、父方の祖母と体型が似てきた。また、なかなか決心がつかないのは親父似だな。父は絵を描いていて、中学の先生だった。
 父は出世・・みたいなことには関心がない風だった。先生の世界ってまず、学閥があるし、教頭や校長になるには、どうやら根回しが必要のようだったが、興味ないみたいだったな。
 また、絵の世界でも、これはうっかりした事は言えんのだけど、かなり派閥がありそうだった。まったく無視していた訳ではなかろうが、その割には、日展で中日賞というのを2回もらっている。

 母に言わせると、「締め切り間際にならんと、描かんもんだから、えらいことになる」ということになるが、この辺りの事については私としては父の状況はよくわかる。頭の中でず〜〜っと考えているんだ。
 現実の世界にないものを、エイヤっと引っ張り出すってことは、それなりの下準備と集中力がいる。それが満ちてくるのを待っているとも言えるかな。

 何か引っかかっているときは、自分の世界で、探し物をしてたりするんで、現実がおろそかになる。この空白は、なかなか後から思い出しても埋まらない。
 で、防衛のため、車と実家には盛りだくさんのモノがある。捨ててない。そうすると探し物の時大変なんだ。

 今、胃が痛くなる思いをしているのが、某歌手から、預かったスナップ写真が行方不明なこと。普通6ケ月もたてば、とんでもないところから、出てきたりするが、出て来ん。
 そういう事態を避けるため、コンビニでコピーしてすぐ郵送で返却できるように、封筒を用意していたんだけど、住所を書くのを忘れていて、大事大事・・・と言ってるうちに行方不明になった。

 このスナップを必要とした仕事は今思い出してもゾっとする、嫌な仕事だった。二度とやりたくない。きれいごとで言えば、プロなんだから一円でももらえば、ベストを尽くすものなんだ・・。しかし、これは、本当にきれいごと。
第一、それは、主催者サイドにその感覚があっての話だ。

まずないね。

 だいたい、前日に客の要望とか言って、キー・ボードが一人増えた。また、「私に確認して楽曲を決めた」とあちらは言うが、私は相談された覚えはない。「え〜〜?!」とか「なぁに〜〜」とか、あちこちで、奏者の不満が飛び交う。一番それを言いたいのは、私だって!私は責任とって、君らのギャラの半額で、練習スタジオのかかりまで、私持ちなんだ。

 ランドマークに聞くと、このプロダクションのヘッドは要注意人物らしかった。

 仕事を依頼してくれた人が知人の友だったんで、引き受けたけど、私の「ま、いっか!」という性格が招いた、災難かもしれん。それを気づかって、知人の友も私と同じ不利な条件で付き合ってくれたんで、あちらにも災難だったろうと思う。

 どこに、プライドを置くかだけど、プロとしては、プロなんだから、そう練習せんでも出来ると思うじゃんね。でも、練習せんと出来んプロがいっぱいいる。練習って経費がかかる。それを誰が負担してると思ってんだか。まず、この仕事の時にそういうチャンネルがないの人ばっかなのに驚いた。

 それから、最悪の状況でも、何とか、形にしてみせる・・というのが、プロだと思うんだけど、あれが悪いこれが悪い、反省会・・・という引きずるプロがいるのにも驚いた。二度と組まんって!今後絶対仕事しないんだから、反省会必要か?

 つまり、いったん始まったら、あとで、文句を言ってもしかたない。なんとかその中で作っていく技量が求められる。すべてお膳立てが整っていて出来るんなら、アマチュアでも出来る訳だ。そんなん、プロじゃないね。

 有名な曲なら、ぶっつけで、メモリでやる。それが出来ないのは、民族楽器なんかの奏者は仕方ないけど、ポップス系、ジャズ系は怠慢だわね。

 主催者というか、間に入ったプロダクション・・、それから、ホテルの担当。これらは、諸悪の根源だな。
ホテルって、出入り業者のせいにする担当は多いんだ。表面は美しいけどね。

 
 食うためには、何でもしなきゃいかんのだけど、それによって失くすモノもある。その点については、プライドは高く持とうと思う。
  
 話はもどるが・・私が悪いのはモチロンなんだけど、某歌手は律儀な性格の様で、たぶんキッチリしてないと気がすまない人なんだと思う。声を考えると、ベストな時間帯があるみたいだし、ダブル・ヘッダーになると、頭の切り替え時間が要ると言っている。眠るのが一番いいらしい。また、本番前には、お湯が要るらしい。大変だよねぇ。

 とってもいい子だけれど、事前の彼女自身の設定を考えると、可愛そうになるくらいだ(だから、よく、写真返して・・と怒ってメールが来る。ゴメンとしか言いようがない)。

 そこへ行くと、私はカシオ君のように手軽で便利(自慢する話じゃないか・・・)。オケが変われば、頭も切り替わる。夜中だって、平気だし、音響が悪くても知ったこっちゃない。
 でも、まぁ、三天翔だと、音響はそうはいかないけどね。

 しかし、逆にバンドだと本番中に曲の速度が違って出てくることもある。それなら、それで、実は面白いんだ。
 三天翔のドラマーの牧野君には、「しまった!」って思っても気にしんでね・・絶対に何とかするから・・と言ってある。
 考え方次第だけど、もし、私の日頃の活動が、まったく歌だけに集中出来る立場だったら、たぶん大歌手だよ(笑)。本人、ちっとも面白くないだろうけど。