今日は午前中、父方じぃちゃんの23回忌だった。と、いっても、両親と私だけ。ウィークデイだし。
 般若心経から、観音経・・・経本を見ながら住職のお経を聞く。うちは曹洞宗で、おっかさんの実家も曹洞宗のお寺。

 子どもの頃から、おじちゃんが読むお経の中で、「ギャーテー ギャーテー ハーラー ギャーテー」というところは妙に印象が強い

 南無帰依○  南無帰依○  南無帰依僧・・・と3つあって、この3つ目の僧・・・というのが、今日話題になった。
 別に、お坊さんの意味ではないらしい。精進・・・なんだそうだ。

 精進・・・というのは、毎日続ける・・・ということらしい。やり過ぎると、毎日は続かん。
 ほどほどに毎日続ける・・・それが大事というわけだ。

 確かにそれは大事かもね。

 うちのジジババは二人とも一年以上自宅で寝込んで、亡くなった。ジィジはバァバよか後だったんで、環境は恵まれていたと思う。一週間に2〜3回、鍼灸師さんが来てくれたし。

 ただ、往診してくれる女医さんが、けっこうキツイ人で、毎食の管理までチェックされるんで、おっかさんは大変だったと思う。
 そのうち、女医さんの往診で、注射を打ってもらうと、どうもジィジの様子がおかしくなる・・・という事におっかさんが気づき、その点を突っ込んで、薬の名前とか聞いた。
 それで、腹をたてた女医さんは、捨て台詞をはいて、来なくなったんで、違う今度は男の医者が来てくれて、このお医者さんは、診察が趣味かという人で、盆も正月も休まない・・・という人だった。

 ジィジは半身不随ではあったけど、物事はよくわかっていた。医者の交代を告げると、おっかさんに「おみゃ〜が叱られとると、ワシもえらかった(つらかった)」と言ってたらしいから、いいとこあるじゃん。

 病人の介護は大変だけど、年寄りの場合、なかなか健康にはなっていかない。で、確実にお別れが近づいてくる。

 おっかさんは、なるたけ季節のモノをちゃんと食べさせてやりたいといっていたな・・。ジィジは酒が大好きだった・・・。でも、あんパンとか、おまんじゅうも好きだった・・・。

 ご飯も食べ、デザートにあんパンを半分食べ・・・・、寝るばっかなんだけど、口さみしかったか、ジィジは、あんパンを、もう半分催促した。

 おっかさんは、「もう寝る前だから、また明日ね・・」・・・と言ったらジィジは頷いて、それっきり昏睡状態に陥り、点滴だけで、一週間。で、88歳で亡くなった。

 よって、月命日には、仏壇は「あんパン」が山盛りとなる。


 生きてる人間を悲しませる・・戒律が無意味に厳しい・・、そんなよりか、やっぱ宗教って思いやりの心じゃないのかしらんね・・。

 修行とか、したい人はやればいい。自分の問題なんだと思うけどな。