黒猫のタンゴ
月曜のFMでかけた曲に「黒猫のタンゴ」があった・・・。
もう、何年前になるのかなぁ・・・、うちの庭には、私が知らない昔からの犬小屋があって、物置になっていた・・・。
鉄格子のはまった、けっこうデカイやつ・・。
ある日・・・、近所のおばさんが、「《猫》を保護したんだけど・・、家では飼えない。おとなしい子(猫)なんで、いじめられ怪我をしている・・。お宅の庭の犬小屋に夜だけ入れておきたいのだけど・・・」という話が来た・・・。
もう、うちは旦那が「猫きらい」だったのだ・・。
しかし、子供は猫が好き!
で、独断で、「OK」を出す・・・。
なにせ、旦那は家におらん人だったし、・・・相談しようにも携帯はつながらんし、どうしようもなかったから、仕方ないんだけど・・・。
それに、このおばさんの説得力もすごかったし、少し情緒不安定な長女のことを考えると、猫はいいかもしれない・・とチラっと思ったし・・。
様子をみて、「家が留守の時に、世話になるご近所さんなんだし・・・」とか、まぁ・・・山ほど理由をつけて、旦那の「口」を封じ、「猫」は夜・・・、犬小屋にお泊りすることになった・・・。
もう、六ヶ月くらいの中猫で、真っ黒・・・。
なかなか、りりしい顔立ちなのに、「おぼっちゃま」で喧嘩に弱い・・・。
首輪をつけてもらい、ついていた鈴の音にびっくりして、庭の木に駆け上り、カラスに総攻撃をかけられた・・・という・・かわいそうな運のない?子だった・・・。
やがて、夜は、犬小屋から長女のベッドで寝るようになり、家中にノミが出没して大変だったこともあったけど・・・、この猫には「タンゴ」という名前がつけられた・・・。
当然、「黒猫のタンゴ」からきている・・・。
長女は、学校から学童保育に行く分団で、いじめられてたこともあり、学童保育へ行くのを嫌がった・・・。
じゃ、一人で留守番させられるか・・っていうと、当時は、小学校2年くらいだったから無理。
案の定、それから、この「タンゴ」と、ベランダで楽しそうに留守番している風景はよく見られたらしい・・・。
おばさんによると、それまでは、一人でレコーダーなんか吹いていたらしい。
そんな風景と、でかい使われてない犬小屋を思い出して、決死の覚悟で交渉に来た・・・で、私は負けた・・・・・ってまぁ・・・そんなとこだったのだ。
しかし、この「タンゴくん」は、白血病で3年ほどで、死んでしまった・・・。
獣医さんの話によると、この病気は先天性のもので、「この子に兄弟がいたなら、その子たちも可能性がある」ということだった・・。
近所のおばさんの落胆ぶりは、すごかった・・・。
おばさんは、ず〜〜っと犬派で、「タンゴ」くんとめぐり会う、ちょっと前に、家にご飯をもらいに来るようになった捨て猫を飼うようになって初めて猫を可愛いと思ったらしい・・・。
って、ことは、初めて猫の死に直面したわけだ・・。
生き物なら、何だってそうだけど、もう助からないとわかって看病するのは辛いものだ・・・。
「タンゴ」くんは、ず〜〜っとおばさんの車の中で看病され、召されて行った・・・。
おそらく、捨てられたんだと思うけど、本当に、温厚な性格の猫だった・・・。
「黒猫のタンゴ」はイタリアの曲だ・・。
ま、カンツォーネってことだ。
原曲も「黒猫のタンゴ」だったかは、知らないけど・・・、かわいい曲だよね・・・。
「タンゴ」は、あっちの世界で「おばさん」を待ってるかもしれんなぁ・・・。
猫の癒しにつかってしまい、あれから、長女が拾い、次女も拾って・・・私も拾って・・・・
我が家は猫が増えた・・・・(汗)