新聞のテレビ欄は、まず、読まないんだけど、偶然、NHKの「歌伝説・・ちあきなおみ」を、途中から見た。

 彼女は・・・本当に歌がうまい。


 若い人には、理解出来んかもしれんけど、表現と、おおきく括った場合、こういう歌手を「アーティスト」と言うんだろうな・・・。


 音楽の世界は、宇宙みたいに広い。


 表現者も聞き手も、その感性は様々だから、宇宙になっちゃうんだけど。


 彼女の表現力の前には、どんな歌も彼女を生かすことが出来なかったんだろうな・・・と思う。

 「喝采」で、レコード大賞をもらうんだけど、その世界だって、彼女の世界のほんの一部だ。




 それにしても、今、日本の曲・・・というと、演歌っていわれそうだけど、そうじゃないね。


 演歌は、もともと「演説」する「歌」ということだけど、いつごろからだろう・・・、ワンパターンになったのは。



 石本美由紀(この字?)氏の詞で、「鍋の こげメシ たもとに 隠し・・・」みたいなのがあるんだけど、・・・これなんか、もう、脱帽。


 そういう表現者がいても、いつのまにか・・「宿」「浴衣」「旅」「海」「抱かれて」・・・もう、それこそ、分類した単語だけで、歌詞が出来ちゃう世界になった。


 コードなんか3つでOKじゃん。





 「あく ゆう」氏みたいな・・「上野発の 夜行列車・・・」とか「お酒は 温めの 燗がいい・・・」とか、・・・そういう聞いただけで、絵が浮かぶ世界もほとんど・・ない!


 そんな、情けない演歌の世界は、こっちに置いておいて、それよかもっともっと昔、

 中村八大氏とか、服部克久氏・・・・小林亜星氏・・・



 ジャンルに囚われず、いい曲をかいておられる・・・・・




 
 「ちあき なおみ」氏が、ファドにも興味を持った・・とは、知らなかった。


 シャンソンもしかり。「18才の彼」とか歌っていたんだな・・・と感心する。


 「黄昏のビギン」を歌っていたけど、あれは、もともと水原弘(この字?)氏が歌っていたものだから、古い。


 本当に、バックはビギンだ。







 1975年くらいだったと思うけど、名古屋でNHKのオーディションがあった。

 当時、NHKに出演するには、このオーディションに受からないと駄目だったんだ。


 で、初めて名古屋でやるんで、ヤマハの関係者も出た。・・・つまり、私も出たんだ。



 受かった人は、そのあと「お昼のプレゼント」みたいなタイトルの番組に出してもらった。


 その時、メインのゲストは「ちあき なおみ」氏だった。


 リハは、けっこう早くからだったんで、私なんか、声が出てなかったんだけど、彼女は、もうしっかり、体が出来ていて、感心した記憶がある。




 キム・ヨンジャ・・・という歌手いるけど、彼女に対抗できる日本人歌手・・・ってほとんどいない気がしているんだけど・・・・

 しいて言うなら、「ちあき なおみ」氏と「美空 ひばり」氏かもしれん・・と思っている。



 復活してほしいなぁ・・・。




 作詞・作曲陣に、かなりのモノを要求されるけどね〜。




 その意味で、私は、興味津々だ。