子供を産む機械


 そうはっきりじゃなくても、こういう類の考えをお持ちの方は、なにもあの大臣だけではないと思う。

 つい何十年か前までは、「子なきは去れ」だったんだし。


 しかし、世の中はさまざまで、ほしくても持てない人もあれば、殺してしまう人もいる。



 もし、本当に出生率を上げたいなら、個人の人生観の中に子供を持つ重要性をちゃんと入れないとだめだ。



 まず、自分ちの子とよその子をまったく公平は無理にしても、ちゃんと同様に扱えるような大人作り。


 子供は天使・・・じゃなく、犬と同じで、ちゃんとしつけられる大人作り。


 核家族化が進んだとはいえ、ちゃんと隣近所とのおつきあいが出来る大人作り。


 子供のいない人にも、ちゃんと子育てに加わってもらえるような弾力性のある意識を持った大人作り。

(以前、「子供を持たない」選択をした人を社会全体がある種の「差別」をしている・・・とおっしゃっておられた方がおられた。

 持つ・持たないは個人の自由なんだし、持っても持たなくてもリスクやメリットは両方あるのだ。


 だから、そういう一方的な見方をする社会を脱却しないかぎり、まともに進んでいかない気がしている。。


  誰やらが、「全女性を代表して、大臣の辞任要求云々・・・」と言っていた。


 一応、私も女性に入る種だが、彼女にそんなことを頼んだ覚えはない・・。


 そういうところが、政治家の嫌なところだな・・・)






 また、子供を持つことによるリスクの回避・・・。


 で、子供は社会の宝だ・・・というのなら、色々な施設でがんばってる子供たちとか、もっともっと大事にしんといかん子供はたくさんいるのだから、そこにもちゃんと目を向けてもらわないと。


 嫡出子だとか非嫡出子とかいう、アホな呼び方もやめる。

 それは、環境による差別であって、子供の責任ではないんだから。

 


 そういう様々な要因を突き詰めて改善していかないと、「手当てをはずむから生んで」みたいな意識ではだめだろうと思う。


 だいたい、何のために出生率を上げたいか・・・っていうと、もちろん国としての将来・・・ってこともあるけど、一番は年金だとか、健康保険だとか、そういうシステムのために叫んでいる・・・って言っても過言ではない。


 そんな、「ピクミン」を増やすみたいな感覚ではなくって、システムの根本解決が先じゃないのか?


 年金の破綻・・・ってのは、人口の問題だけじゃないだろうに。


 そういう庶民感覚ではあり得ないことをしてきた社保庁を容認してきた責任を誰が取るのかな・・・


 まさか、無罪放免・・・なかったことにしましょう・・・ってか?







 失言を謝る・・・とか、そういう問題じゃなくって、「子なきは去れ」に近い感覚を持った大臣に、こんな先のなが〜〜い、多岐にわたる問題の解決が出来るわけがない。


 私は、会社務めを7年くらいやった。


 で、次女の時は産休を取って、そのあと保育園に入れた(長女の時は勤めてなくて、でも仕事はしていたから、母に見てもらっていた)。



 産前7週間、産後八週間・・・これが労働基準法の産休だ・・。


 育休を取りたかったけど、当時は、社会保険類・・・厚生年金とか健保とか、給料日に、支払わんといかんかった。


 育休は無給なわけで、給料日に払う・・・っていうそこが、とても負担だったから、とらないことにした。



 この部分は今は改善され、払わなくてもよくなっていると思う。




 今度の知事選での政策を見ると、「石田氏」が、「病気の子供を預かる場所」について触れておられた。


 これは、実現すれば本当にありがたい。


 有給もなくなって、でも、・・・子供が病気で出社できない。


 どんどん、手当てが引かれていく。


 でも、三歳児未満の保育料は高い。親の収入によって決まるんだけど、前年の年収なわけで、払う今年も同じとは限らないし、これも負担なのだ。




 私の預けていた保育園は午後6時半までだった。


 仕事で10分ほど遅れます・・・と連絡を入れると、園長が出て、「うちは6時半までです。6時半までにおいでください」ガッチャン!・・・な〜〜んて電話を切られたことがある。

 近所のおばさんに頼む。

 そうすると、たとえ私が「代わりに○○さんに行ってもらいます」と連絡を入れても、「つっけんどん」に「身分証明」を要求される。

 もう、近所のおばさんは「おおむくれ」で、「二度とやだよ!」とおっしゃる。


 どうすりゃいいんだ!


 虫の居所が悪かったんだとしても、こういうのは・・「何だ?!」って思うじゃん。

 
 もう、保育園とは相性が悪かったのか、日々、戦い・・・って感じだったな。


 もち、先生たちには感謝してるけどね・・・。






 また、その保育園で母子家庭のママと知り合ったけど、このママは会社が決算で休めないけど、子供が病気。


 で、上の小学生のおねぇちゃんも学校を休ませて、子供二人をアパートに残し、昼に様子を見に帰ったり・・・でも、残業は避けられず、苦労していた。


 現実は、そんなもんだ。


 

 そういう部分を知ってか知らずか、表面をなぞる程度の政策で、少子化傾向に歯止めがかかるなんて、とても思えん・・。



 どっかで、「あ!」と驚く大英断がないと無理じゃないかな・・。



 自民党には、ああいう人材しかおらんのか?????


 





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