歌手というお仕事の続編???


 書きたいことはあったんだけど、昨日の日記にいただいたコメントにお返事を書いてるうちに気が変わって・・・(笑)


 昨日の「ジャズ歌手云々」ってのは、別に「そのもの」になりたい・・っていうんじゃないのだ・・。

 つまり、・・・

 ヤマハを離れ、この地方で歌手をやろう・・って時に、愕然としたんだけど、歌手・・ってその人の個性・・っていうより、ジャンルがモノを言うのだわ・・。

  


 歌手・・っていうと、まず「何を歌うの?」とくる・・。

 次にたいてい「ジャズ?  シャンソン?」ってことになる・・・。


 ここで「ジャズ」なんて言おうもんなら、「誰風?」と来る・・・。


 「誰風?」!!・・・これを言われた時は、び〜〜っくりどころではなかった・・。

 で、・・その後に「エラか、アニタか・・・サラかな・・」な〜〜んて続く・・。

  

 え〜〜〜、ジャズってコピーなのか・・・って思って・・。


 日本って、そういうコピーをありがたがるのか・・って勘違いしそうだった・・。



 で、次にびっくりするのは、「ジャズじゃない」とか「シャンソンじゃない」っていう感覚だ・・。




 シャンソンなんて、たいてい訳詞で、日本語なんだわ・・。


 んなら、歌謡曲とどこがちがう??・・って思う・・。


 ちょっとフランス語の「R」の発音みたいにするのか・・・、ノドの奥をしゃくる?感じがあったり、わざわざノドを意識した発声になったりしてる部分があるな・・とは思う・・。

  ピアフを意識してるんだろか・・。また越路さん風も多いかもね・・。つまり宝塚風なのかもしれんけど・・・



 しかし、詞は日本語なんだ・・・。



 日本語としてちゃんと発音して普通に歌って何が悪いの?と思う・・・。


 ま、表現・・っていうより、演じる部分は多いと思う・・。


 一人芝居・・・っていうんだろうか・・・・。



 たとえば・・・「再会」っていう曲がある・・・。


 昔の男が女房連れて歩いている・・・その時に「ボンジュール」と昔のいまだに、その男を忘れられない女が声をかける・・・。

 普通の感覚ではありえん話だし、面白がって歌うことはあるけど、私には、こういう曲をず〜〜っと歌っていって、ほかの人より認められる・・・ってことはありえんと思える。

 人間として・・っていうか、私としては不自然なんだもん。




 そんなこんなで、このジャンル・・っていう壁は厚い。



 昨日、偶然FMで角松氏の番組を聴いた・・。

 ドゥービーがまずかかった・・。で、スタッフの「アズ」だったかな・・。で、チックコリアの曲だけど、アルジャローが歌っている「スペイン」・・とか・・、(角松氏は同世代かもしれんなぁ・・)・・。

  つまり、好きな曲のジャンル・・ってバラバラなのだ・・。



 つまり、音楽・・ってジャズの中にも、好き嫌いがあるし、同様にシャンソンになかにも、ビートルズの一連の曲の中にも好き嫌いはある・・。


 嫌いだったとしても、ジャンルに入ってるし、リクェストもある・・・だから歌う・・。

 よって、こういうのは、ちゃんとお仕事になる・・・。


 多分、こういう構図なんだろうなぁ・・。


 「好きなことをお仕事にできていいですね・・」とよく言われる・・・。


 答えに困る・・・。


 困る理由は、そういうことだ・・。


 好きなことをやってない場合もあって、えてして「食う」・・ということにスポットを当てれば、やりたくないことをやってるから「仕事」になる場合が大半なのだ・・。


 また、これは実感なんだけど・・・・


 私は、「心」っていうか「ハート」で歌う・・・って、どういうことなんだろうか・・・ってボーカルコース時代にず〜〜っと思っていた・・。

 悲しい歌を「悲しい・・悲しい」って思って歌っていても、後から録音を聞くと、ぜんぜん・・・そんな雰囲気はないのだ・・。


 で、「3月3日の悲しみ」をポプコンの月例オーディションっていうやつで歌ったとき、当時・・某新聞社の記者だった審査員のお一人は、「いつもの、あなたではない気がした・・」とおっしゃる・・・。

 しかし、私は、なぁんも考えずに無心に歌っていただけなんだ・・。


 悲しいとき・・って、「歌手」が普通にやるような、・・・あんな状態には、本当はならないと思う・・。


 悲しいときは・・もっと普通だ・・。


 どん底なら・・・「歌えん」・・・



 

 美しい声で、悲しそうに、優雅に歌う歌手は上手いとは思うけど、・・・そんだけ・・


 コピーのジャズはどうでもいいし、演じるシャンソンも疲れるから・・・ま、・・・いっか・・


 じゃ・・・私は・・・何をやりたい?・・ってよく思

う・・。

  私は、時々、「音楽が嫌いなのかもしれん」と言ったり、ライブにもあんまり行かん・・。

  理由はそういうことだ・・。






 そういう人は音楽を仕事にしちゃ駄目だな・・。


 それだけは、言えるかもしれん・・・・

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 PS

三天翔」はちがうよ・・。あれは金とは無縁のバンドだけど、ポリシーも目的もきちんと持っている・・。

 上記の話は、私・・個人を歌手として考えたときの話なので・・・

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