フナと金魚
金魚はいったいどうやって生まれたのかは知らんが、実家で育つ金魚たちは、じつは、自宅の・・・前は池があったのだけど、家を建て替えたときに出た粗大ごみ・・・浴槽・・のなかで生まれたものだ・・。
金魚たちは、藻だとか、とにかく近場にあるものに卵を産み付けるのだけど、そのままにしとくと、この親金魚たちは自分たちの卵・・・食べちゃうのだな・・。
で、おとっつぁんは、バケツとかにこの卵を取り分けて、育てる・・・。
生まれたときは・・、ボウフラと紙一重みたいなもんだ・・。
小さいし、色も赤くない・・。
それから徐々にそだって、めだかみたいになり・・・少しずつ赤くなる・・。
しかし、なかには、フナのしっぽが、ヒラヒラしてる・・・みたいのもいたりする・・・。
で、そっかぁ・・・、金魚はフナからできたのかぁ・・と思う・・・。
でも、不思議だ・・。
実家の金魚は、浴槽のふちをたたくと、プワ〜〜と浮いてくる・・。
で、エサをやろうもんなら、バタバタ、まるでピラニアみたいに大騒動する・・。
でっかい金魚みたいに、高級なのは、当然おらんのだけど、かわいいもんだ・・・。
昔、池があったころ、けっこう深いところもあって、そのあたりは水の色が黒っぽかった・・。
そこから、でっかい黒い鯉が出てくると、化け物みたいに思えたもんだが、これが、手をパンパンと叩いたり、水をばちゃばちゃすると、プァ〜〜っと現れる・・。
一度、猫が池の水をぴちゃぴちゃ飲んでると、そのピチャピチャという水の動き?につられて、でっかい鯉がぷわ〜〜っと浮いてきた・・。
猫は飛び上がって驚いて、それ以来、池のそばて物音がすると、飛び上がって驚いていたっけ・・。
猫は、道路ができて、危なくて外には出せないから、部屋の中暮らしだし、池はなくなり、金魚は粗大ごみの浴槽のなかだ・・。
ぜんぜん・・・風流じゃない!